本当の家づくり
本当の家づくりに必要な
7つの心得
一生に一度の家づくりを考え始めた時、まず頭を悩ませるのが「どこに頼めばよいか?」という素朴な疑問です。雑誌や本を読んで勉強したり、住宅展示場へ見学に行ったりと、いろいろな情報を集めて研究するのはごく自然なことです。しかし、様々な情報が氾濫している現代社会においては、一体何を信じてよいのか疑心暗鬼になってしまうこともまた事実です。
まず、しっかり質問の要点を整理して、実際に家づくりの現場を知ることから始めましょう。
一口に「家を建てる」「会社を調べる」と言っても、不動産業者から工務店まで様々な顔を持った会社が存在します。不動産会社はどのような仕事を行なっているのか、工務店はどんな仕事をしているのか。まずは業態の基礎を調べ、学びましょう。
自分の足で動き、しっかり自分の目で見ることが肝心です。他力本願は禁物です。いつでも自社の現場を見せてくれる工務店や「できます」「できません」をはっきり言ってくれる工務店は、ポリシーを持ってしっかりした直営工事を行なっている確率が高いと判断してよいでしょう。
現場竣工見学会や施工現場見学会をしっかり活用しましょう!特に施工中の現場はその会社の施工に対する考え方がはっきり現われます。最初は何処を見て廻っても同じように見えるかもしれませんが、幾度か繰り返しているうちに、「なるほど!ここなら間違いない!」と思える思想が見えてくるはずです。
「会社は大きければ良い」という時代はとっくに過ぎ去りました。組織が硬直した老舗の大企業で昨今露呈している問題を見ればわかると思います。候補の会社を絞り込んだら、思い切って社長や支店の責任者に面会してみましょう。身なりや語り口である程度人柄も読めるはずです。さらに後日担当者の話と大きく軸がぶれていなければ、なかなかの会社だと思って間違いありません。
相手を困らせることになるかもしれませんが、「何故?」「どのようにして?」という聞き方も時には大切です。歪んだ金儲け主義より、お客様のことを最優先に考える工務店経営者は、現場の厳しさも知っていて、わかりやすく言葉を選びながらどのような質問にでも答えてくれるはずです。そしてわからないことはわからないと真摯に答えるはずです。
実際に現場に行ったら、しっかり「見て」「触れて」「味わって」みましょう。建築の知識がなくても、職人さんたちや現場監督、さらに設計者の意図やつくり手の会社の思想を感じることができるはずです。
家づくりに夢を託すことはとても大切です。その夢を具現できる良いつくり手と出会うことを心から願います。しかし、家づくりは夢ばかりでは済まされません。しっかり優先順位を整理して、あきらめるものはあきらめる。「足るを知る」心得が大切です。そのような心でつくり手と接することで、よい家づくりに一歩前進です!