12人のつくり手たち

オーガニック・スタジオ株式会社 代表取締役社長 三牧 省吾 SHOGO MIMAKI

オーガニック・スタジオ株式会社 代表取締役社長 三牧 省吾 材木屋の孫、不動産屋の息子として産まれ、何の思いも無いままノホホンと高校生。テレビでインタリアデザイナーを見てカッコイイと思い専門学校でインテリアデザイナーを目指す。どういうわけか博物館、資料館で展示工事をする会社にお世話になり、ものめずらしく楽しい5年間を日本あちこちで経験。
 父の経営する建築・不動産会社で建築部門で住宅建築、商業施設を担当。その後、建築部門を独立させオーガニック・スタジオを設立。“ECOで快適な家造り”を目指す。本気でECOな家造りで地球を救おうと思ってます。ハイ。

家の価値のひとつに「街並み、風景として素敵な家」を入れてみませんか。

 本気で語る家造り "古い家のない町は、思い出のない人間と同じである" 日本画家の東山魁夷画伯の言葉です。新潟の北方文化博物館『伊藤家住宅』の廊下の小さな額に飾ってありました。
 築120年の豪農の館の中で触れた言葉だったので特に印象に残ったのかもしれませんが、私は大きく考えさせられました。家造りに携わるものとして責任を負ったような気がしました。
 その土地に育った木を使い、同じ土からできた瓦を葺き、周辺の田んぼの土を使って壁を塗り、気候風土を知った地場の職人たちが造った家々は、自然ときれいな街並みをつくってきました。そして、住む人たちも出来上がった価値のある家に手を加えて大切にしてきました。100年経って痛んでも補修する材料は建てたときと変わりません。だから100年以上使うことができたのですね。
 現在ではどうでしょうか。残念ながら選択の基準は、"値段"と"見栄え"がほとんどを占め、日本全国どこでも手に入る工業製品を使い、その土地その土地の気候風土を考えずに毎年毎年何十万戸も建てられております。工業製品は、たぶん新製品発表後5年も経てば次の商品に変わることでしょう。風の通りを考えるよりはエアコンをつけたほうが簡単なのかもしれません。しかし、果たして50年後にそのうちどのくらいの家が残っているでしょうか。
 私は、住宅を考えるときに、建てる場所にその家ができて本当に不自然ではないか、街並みになるかを考えるようにしています。
 また、家を造る材料もできた時が一番きれいでだんだん汚れていくような物ではなく、年々時が重なるほど味が出てくるような素材を選ぶようにしています。最近の建材では、キャスターを転がしても傷が付かない床もありますが、私だったらやわらかくて傷は付くかもしれませんが無垢の木の床材をお勧めします。無垢の木の床におもちゃが落ちて後が残ったら傷がついてしまいますが、その時も傷がついたのではなく「あ、味が出た」と思える素材がいいと思っています。
 柱の傷は思い出となるような気がしませんか? そんな家ならば100年経ってもきっと壊されないで残っているのではないかと思います。壊すのがもったいないと思ってもらえるような家を、150年200年壊されないで使ってもらえる価値のある家を考えなければいけませんね。

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