連載「重量木骨で家を建てる」

本当の家づくりに必要な心得「重量木骨(SE構法)で家を建てる」

なぜ、私たち「つくり手の会」会員は、家づくりの工法に「重量木骨(SE構法)」を選んだのか。
「重量木骨(SE構法)」をおすすめする理由を連載で綴っていきます。

第二章 「綱渡りの島 日本 ~家を建てまくった国の政策~」   2008.02.15(FRI)

 不況感が漂うと国は住宅政策を最初に検討します。景気の浮揚対策でまず一番に住宅のローン減税、住宅減税をもってくるのは毎度のことです。それは住宅を購入すると、その周辺の車や家電製品などの耐久消費財の需要も増えるという経験値によるものです。住宅の着工数は、日本の景気浮沈の目安になっているのは確かなのです。

 昔、戦後復興で日本の場合はバラック住宅をたくさん建てました。当時は奇跡の復興の原動力として、自宅への付加価値を見出せる余裕など世の中にありませんでした。雨露がしのげれば良いという風潮が支配的だったのかもしれません。いずれにしろ、日本人はろくに文句も言わずバラック住宅を受け入れてきたのです。

 欧米の場合、例えばドイツでもイギリスでも、どちらかというと家作りよりも前に街作りという観点があるようです。街作りの過程で良質な住宅の供給をしてきたという印象が強くあります。日本ではこれまで多くの場合、街並も何も無視してとにかく労働型住宅をどんどん供給していきました。

 そういう意味では、持ち家がかなり増えて、戦後の住宅政策は成功したといえます。しかし、成功した影で品質に関してはまったく無視され、なおざりにされてきたところがあって、今になってそれではいけなかったのだと反省しているところがあるのです。

 そういう経過を経ているにも関わらず、「景気が悪くなったら住宅政策を実行しよう」とばかりに、再びローン減税などを行って住宅の需要を喚起するパターンになるのです。そういうことを繰り返しても無駄ですし、ましてや品質に関するバランスを国が崩してしまう危険性があるのではないかとさえ思います。

その11へつづく)  by: Shimizu

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「本当の家づくり」

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