連載「重量木骨で家を建てる」

本当の家づくりに必要な心得「重量木骨(SE構法)で家を建てる」

なぜ、私たち「つくり手の会」会員は、家づくりの工法に「重量木骨(SE構法)」を選んだのか。
「重量木骨(SE構法)」をおすすめする理由を連載で綴っていきます。

第二章 「綱渡りの島 日本 ~地震列島~」   2007.6.11(MON)

 日本は世界の中でも有数の地震国です。約38万k㎡の国土面積は地球の表面積の0.07%に過ぎません。ところが、世界中で発生している地震の約10%が日本と周辺の海域で発生しています。

 死者14万人の未曾有の被害を齎した1923年の関東大震災を除いても、過去100年間にM7.0以上の海溝型地震が19回、内陸型地震が14回発生し、約2万3千人の尊い命が犠牲になっています。なんと日本国内で約3年に一度の割合でM7.0クラス超の地震が発生しているのです。

 さらに死者が1,000人を超えた地震は9回発生し、1923年の関東大震災から1948年に3,800人の犠牲者をだした福井地震までの25年間で8回と集中しています。

 そして震災の惨劇を忘れかけた47年後に大都市圏を突如襲ったのが阪神・淡路大震災でした。住宅などの構造物、企業の情報機能などが高度に集積された近代都市を襲った地震としては、史上初めての大惨事でした。死者6,433人、負傷者43,792人、家屋被害512,882棟(うち全壊約155,000棟)の被害をもたらしたのです。そして震災当時、日本列島には149兆円あまりの住宅ローン残高が乗っていました。

 20秒間の激震が一瞬にして人々から尊い命だけではなく、財産まで奪い去ってしまったのです。

 もちろん被災して犠牲になった方々の数は、地震の規模だけで計ることはできません。自然災害に対応するためのインフラの整備などの社会基盤と相互に係わりあっているものです。しかし、死者の87%以上が建物の倒壊や家具の転倒による圧死が原因という事実は、インフラ整備以前に住宅の造り方自体にあることを示唆して余りあります。

 そして2004年10月23日夕刻、新潟中越地震が発生、東京にいても繰り返し襲ってくる大きな揺れに動揺した方も多いと思われます。専門家筋では宮城や東海で予想される巨大地震が大々的にクローズアップされていた中、予想もしなかった空白地域で発生した内陸直下型地震でした。さらに、今年に入って3月20日の福岡県西方沖地震。8月16日には宮城県沖地震等が発生し、東京にいて6分間程度続いた揺れに「とうとう来た」と感じた方も多かったと思われます。

 今、日本では47年間の眠りから醒めたかのように、各地で比較的規模の大きい地震が発生しています。島国日本は地震列島でもあり、全国のどこで暮らしていても地震という災害から逃れることはできません。

 阪神大震災以降、最近では中国地方、東北地方などを中心に大規模な地震が頻繁に発生しています。これらの地震は規模が大きかったわりには人命への直接被害は少ないものでしたが、もし同じ規模の地震が関東直下で起こったり、現在最も懸念されている東海地方で発生した場合は大変なことになりそうです。

 平成17年6月23日の日本経済新聞は、政府の中央防災会議の専門調査会が想定した、大地震が起きた場合の震度や津波についての推計を報道しています。同会議では宮城沖地震などの切迫性が高まっていることを警告し、急務な対策の必要性を訴えています。

 切迫した状況の中で、大きな地震がいつどこで起きてもおかしくない時期に入っていることは間違いありません。

 住宅業界では、実際にはこういう話は営業マターで構築されている傾向があり、本質的なことがなかなか一般の人に伝わらないという問題点をはらんでいます。これは一体どういうことなのでしょうか。

その6へつづく)  by: Shimizu

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「本当の家づくり」

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