連載「重量木骨で家を建てる」

本当の家づくりに必要な心得「重量木骨(SE構法)で家を建てる」

なぜ、私たち「つくり手の会」会員は、家づくりの工法に「重量木骨(SE構法)」を選んだのか。
「重量木骨(SE構法)」をおすすめする理由を連載で綴っていきます。

第一章 「言葉だけで伝えきれないこと その3」   2007.4.3(TUE)

 山上社長が自ら震災について、語り始めたのは数年経過してからのことでした。

「震災は建物を倒壊させただけやないで。人の心も壊しよった。
あんたもよう知っとる営業部長がおるやろ。あいつの奥さんが震災で瓦礫の下敷きになってな。
助け出されたのはええのやけど、体が不自由になってしもうたんや。
それからあんなに仕事ができたあいつがな・・・、人が変わってしもうたんや。」

「あんたは地震でも人の心が壊れへん、頑丈な家を造らなあかんで。」

 あの忌まわしい震災は大きな教訓を残しました。そして住宅の供給者である私たちつくり手が、最も意識しなくてはならないことは、家が凶器に変貌する瞬間を何が何でも食い止めなければならないということです。

 生死を分けた分水嶺の向こう側には、長年に渡り、人間自らの意志と行動によって住宅のスクラップアンドビルドを繰り返しながら模索してきた人と現実の紐帯が存在するということを忘れてはいけません。

 そのような思いを背負い、8年半前に工務店を立ち上げてまもなく、ある木造の工法と出会うことができました。都心に事務所を構え、木造3階建て住宅や都市型のシンプルモダンな住宅の需要が見込まれる地域の特性上、私はすぐその工法に飛びつきました。

 それが重量木骨(SE構法)との出会いだったのです。

その4へつづく)  by: Shimizu

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「本当の家づくり」

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